ウクライナ人道支援

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プロジェクトの背景

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から2025年2月24日で丸3年となりました。未だに激しい戦闘が続き、350万人ものウクライナ国内避難民が過酷な避難生活を余儀なくされています。

戦争はその理由や結果がどのようなものであれ、許されるものではありません。ウクライナ南部のオデーサ州イズマイール市とその周辺地域でも、物価の高騰や物流の不安定さによる生活必需品の不足など、避難民だけでなく、避難民を受け入れる地元住民らも困窮し、苦しみが続いています。

駆けつける そばにいる

2022年5月の現地調査

NICCOは、軍事侵攻開始直後の2022年5月に、調査チームをウクライナの隣国ルーマニアに派遣しました。現地調査とその後の追加の調査を行い、避難を余儀なくされた人たちの状況を調査しました。
その結果、ウクライナ南部のオデーサ州イズマイール市とその周辺地域では、ロシアの侵攻後に大勢の国内避難民を受け入れることになり、市の行政機能がひっ迫していることが分かりました。

イズマイール市の状況

軍事侵攻開始から3年以上経過した現在も、物価の高騰や物流の不安定さによる生活必需品の不足など、避難民だけでなく、避難民を受け入れる地元住民らも困窮し、苦しみが続いています。

また、医療施設を含むインフラ設備への頻発する攻撃が、医療事情のさらなる悪化を招いています。医薬品や医療器具などの不足による病院での医療サービスの量・質の低下も深刻な問題となっています。

これまでにNICCOが行ったウクライナ支援

NICCOはルーマニアに拠点を置き、イズマイール市で避難生活を送っている方々へ食糧や生活必需品を継続的に提供してきました。現在は、イズマイール市の地域病院に対して、不足している医療品やベッドなどを送っています。これらの活動は、現地援助団体や現地行政機関と連携して実施しています。

提供した食糧

小麦粉、豆の缶詰、魚の缶詰、食用油、砂糖、塩など。(1人あたり1か月分)

提供した現金給付支援

1人あたり3,600フリブニャ(約14,000円相当)を3か月分

提供した生活必需品

毛布、タオル、洗剤、石けん、シャンプー、歯ブラシ、歯磨き粉、下着、おむつ、カバン、フラッシュライト、ランタンなど

病院への支援

イズマイール市の地域病院では、イズマイール市自体が国内避難民の受け入れで財政がひっ迫しているため、病院の運営に十分な資金が確保できていません。医療品の不足や入院用のベッドの確保が深刻な課題となっています。

NICCOは、イズマイール市の地域病院とイズマイール市と連携し、患者用ベッド、マットレス、エアコンディショナー、洗濯機などを届ける支援を継続的に行っています。

現地からの声

▲ルリアナさん(仮名) (生活必需品を受け取られた避難民の方)

私は戦禍を逃れるため、小さい子どもを連れてオデーサ市からイズマイール市まで逃げてきました。ウクライナでは、ロシアによってエネルギー施設が次々に爆撃を受けたので、電力が不足して毎日何時間も停電しています。停電中は、暖房が使えないため、とても寒いです。そんな中、NICCOの配布で、毛布をもらい、本当に助かりました。

▲ユルカ・エレナさん (医療品を受け取られた医師)

我々の病院には、耐え難い苦しみを抱えながら病院にやってくる避難民の人々がたくさんいます。地下に避難されている方の中には、呼吸器の疾患を抱えやってくる人が多くいます。その他、戦禍によるストレスで消化器官の不調を訴えて訪れる人も多くいます。

しかし、我々は十分な医療を提供してあげることができません。戒厳令下で医療への資金や医療品が軍に多く使われているためです。医師や病院関係者は本当に困っています。市民に対する医療体制は崩壊し、市民病院には医療機器はもちろん、医薬品もほとんど行き渡らない事態が発生しています。

▲エレナ・サバスツルさん 現地提携市民団体(CHIC:City Help and Interaction Center)代表 写真中央

私はイズマイール市の市民団体の代表のエレナ・サバスツルです。NICCOと一緒にイズマイール市に避難されている方々の支援をしています。

2月にロシアからの軍事侵攻で戦争が始まり、たくさんの避難民が私の住むイズマイール市に押し寄せて来ました。私は3月に彼らを支援するための市民ボランティア組織を立ち上げることを決心しました。5月にはNGOの登録も取れ、たくさんの心ある市民ボランティアの人々とともに、できることを精いっぱい頑張ってきました。しかし配る支援物資がだんだんとなくなってきました。ちょうどその時NICCOが我々を見つけてくれて、協力して援助物資をたくさん届けることができました。避難民の方々も本当に感謝しています。

日本の皆様、我々のことを忘れないでいてくださってありがとう。これからも戦争が終わるまで我々のことを忘れないでください。日本の皆様のサポートに心から感謝しています。

 READYFORで、クラウドファンディングに挑戦しています

NICCOは、2025年5月26日(月)~ 2025年8月24日(日)の90日間で、クラウドファンディングに挑戦しています。
皆さまからいただいたご寄付は、紛争下にあるウクライナ南部のオデーサ州イズマイール市に所在する地域病院に医療用物資を供与するための活動費と運営費として活用させていただきます。

皆さまのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

また、NICCOは、ウクライナの人々に支援を届けるために、以下のリンクより常時ご寄付を受け付けしております。

ウクライナ人道支援にご協力ください

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