プロジェクトの背景
2023年10月7日、パレスチナのガザ地区からイスラエルに向けて大量のロケット弾が発射されました。イスラエル軍は、これに応戦してガザ地区を空爆し、以来双方に多数の死傷者が出ています。戦闘は1年以上続き、ガザ地区では依然として厳しい人道危機に陥っています。
現在のガザの状況
ガザ地区では、現在も命を守るために必要な食べ物や飲み物、住む場所、医療サービスが足りていません。このため、住民の生活はとても厳しい状況にあります。世界保健機関(WHO)によると、これまでに43,376人が亡くなり、103,370人が怪我をし、10,000人以上が行方不明となっています*。2024年11月19日の時点で、ガザ地区の91%にあたる約195万人もの人々が深刻な食糧不足に直面しています*。
*OCHA(国際連合人道問題調整事務所)
NICCOが行う支援
私たちNICCOは、2024年9月に、ガザ地区のデール・アル・バラハにて、12,540食分の食糧パッケージを、330世帯に配布しました。このパッケージは、1家族当たり4日間は困らない程の食糧(約16,000円相当)が入ったものです。
事業の実施にあたっては、現地の提携団体であるWorld Central Kitchen:ワールド・セントラル・キッチン(WCK)と協働して行いました。食糧は隣国エジプトで調達し、ガザ域内に運び込みます。軍事活動、イスラエル軍からの避難命令、国境の閉鎖などが頻繁に起こっているため、思うように支援が進まないことも多くありました。しかし、WCKの協力で、難民キャンプや、病院、そして学校を避難場所として過ごしている330世帯(1,650人)に無事食糧を届けることができました。
(食糧を配布する現地スタッフと、受け取るガザの人々@WCK)
(食糧を配布する現地スタッフと、受け取るガザの人々@WCK)