2022年01月28日(金)

収入創出活動のご紹介

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はじめまして。12月中旬からケニア事務所に研修に来ているインターンの朝比奈です。ケニアの人たちのパワフルさに圧倒されながらも日々楽しく過ごしています。

今月はNICCOケニア事務所がサポートしている事業の中でも、収入創出活動(Income Generation Activity 以下IGA)についてご紹介したいと思います。

そもそもIGAは、NICCOが支援している「母子保健講習会」を長く続けてもらうことを狙って始まりました。母子保健講習会とは、地域のお母さんたちが毎週集まり、離乳食やこどもに必要な栄養素、衛生に関する知識など母子保健にまつわるトピックについて学びあう講習会です。(詳しくは先月のケニアブログを併せてご覧ください。)NICCOが活動を行っているケニアのキスム郡コゴニ準区では、全15グループ、1グループ約10人前後のお母さんたちが毎週この講習会に参加しています。

この母子保健講習会を続けるモチベーションとなることを目的に、NICCOでは昨年3月からIGAを始めました。

IGAは養鶏、家庭菜園など3種類あり、お母さんたちは母子保健講習会のグループごとにIGAに取り組んでいます。IGAの開始前にNICCOスタッフや専門家から各プロジェクトの説明をして、お母さんたち自身がどのIGAを行うかを選択しました。以下、各グループのIGAプロジェクトの様子を一部ご紹介します。

養鶏プロジェクト
NICCOが支援するグループでは、15グループ中5グループが養鶏を選んでいます。 養鶏は病気になりやすい、予防接種の費用が掛かる、小屋を清潔に保ち、エサも決まった時間にやらなければならないなど、失敗するリスクも多くあります。しかし成功すれば多くの収益が見込めるため、お母さんたちに根強い人気があります。(雛は1羽100Ksh(100円)で購入し、成長すれば600Ksh(600円)ほどで売ることができます)
※Ksh:ケニアシリングの略。ケニアの通貨で、100Kshが日本円で約100円ほど

▲お母さんたちがお世話しているニワトリ

下の写真はニワトリの買い替えについてお母さんたちが話し合っている様子。今まで買っていたニワトリは食べられるエサの種類が限られており、エサの値段が高騰することにより飼育コストがかさんでいました。そこで色んなものを食べられる種類のニワトリに買い替えるようです。年末のホリデーシーズンに併せて今残っているニワトリを売り、新たにニワトリを購入する資金にする予定です。

▲ニワトリの買い替えについて話し合う様子

家庭菜園プロジェクト
NICCOが支援するIGAの中で、今最も上手くいっているのが、家庭菜園プロジェクトだと言われています。ケニアの中では都会なこの地域では、「土仕事は汚れるからしたくない」と思うお母さんが多いようで、家庭菜園を選んだのは1グループのみでした。家庭菜園がうまくいっている要因のひとつは、このグループがいるKanyamedhaという村には大きなマーケットがないことです。地域の人たちが野菜を買おうと思うと、PundoやRiatといった少し遠くの村まで行かなければなりませんでした。そんな中お母さんたちが野菜の販売を始めたため、わざわざ遠くの村まで行く必要がなくなり、地元の人たちによく売れているようです。
ちなみにお母さんたちが現在売っているのは、新鮮さが売りのほうれん草、ケールなどの葉物野菜です。葉物は傷みやすいため、近所で買えるというのも、お母さんたちの野菜が好評な理由のひとつです。今後は売値がよく、血圧が高い人に良いというヤムイモの栽培を検討しており、現在ヤムイモ農家と栽培方法などについて相談しているところです。

▲Kanyamedha村の畑

▲畑作業の様子

今回、収入創出活動について書くにあたり、長い目で忍耐強く見守ることの重要性を改めて感じました。例えば養鶏を行っているグループでは、ニワトリが病気になる、飼育コストが上がるなどの課題に直面していました。このような課題に直面したときに、何が問題か、どうすれば解決できるかをお母さんたち同士で話し合っている姿がとても印象的でした。
収入創出活動を長く続けてもらうには、正解を教えるのではなく、お母さんたちが何をするかを自分で考えて行動することが重要になります。しかし時には上手くいかないこともあります。だからこそ、失敗から学び、また挑戦する、その過程を根気強くサポートしていくことが、NICCOの重要な役割の一つだと感じました。収入創出活動は母子保健講習会を支えていく意味でも大切な活動の一つです。したがって、活動の実施を通じ、この地域の母子保健環境の向上に貢献できるよう、微力ながらサポートしていきたいと思います。