ニラゲー(スゴー・カレン語でこんにちは)。ミャンマー、パアン事務所の遠藤です。今回は、シュエドウ村で行われた乳幼児と妊婦対象の予防接種の様子をお伝えします。
シュエドウ村と周辺の村の住民を対象とした予防接種
シュエドウ村と周辺の村の住民を対象とした予防接種は、月に一回、NICCOが建設したサブ・ルーラル・ヘルスセンターと呼ばれる小規模医療施設で行われています。この施設には助産師が一名常駐しており、予防接種の日には、シュエドウ村とメティヨ村の保健ボランティアが助産師の補助をしています。
シュエドウ村とメティヨ村の保健ボランティアは、2014年3月から2015年2月に研修を受け、その後も住民の健康のために活動してきました。乳幼児と妊婦の予防接種と体重測定を促進することも、保健ボランティアが行っている公衆衛生活動の一つです。
NICCOが提供した保健医療用のトゥクトゥクに乗って、メティヨ村の妊婦さんや赤ちゃんも到着しました。
乳幼児の体重は、「ロンジー」というミャンマーの伝統的なロングスカートを吊り下げた体重計で測定します。
体重測定の時に暴れる赤ちゃんが多いので、ご家族にも手伝ってもらいます。
変わっていく意識 保健衛生環境の改善にむけて
以前は村の住民の多くが、なぜ予防接種をする必要があるのかわかりませんでした。また、村では電話が通じず、助産師と住民の間で連絡をとるのが困難でした。このため、予防接種がいつ行われているのかを知らない人が多く、せっかく病気を予防するサービスが提供されていても、十分に活用されていませんでした。
そこで、保健ボランティアはまず、村の住民に妊産婦と子どもの健康についてワークショップを開催し、個別に健康教育も行いました。さらに、名簿を確認して、予防接種が必要な妊婦さんと子どもの自宅を訪問し、予防接種の必要性と実施日を伝えています。
保健ボランティアからは、「前は誰も予防接種を気にしていなかったけど、今は多くの人が重要性をわかって受けに行くようになった」という声が聞かれています。