コーワーデー、オゥマゥロヤー(ポー・カレン語で、みんな元気?)。ミャンマー、パアン事務所の遠藤です。
先日ミャインゴン村で、12月に研修を修了した保健ボランティアによる学校保健活動がありました。
ミャインゴン村へ向かう朝、乾季なのにめずらしく降った雨のせいで車がぬかるみにはまり、私たちはしばらく立ち往生。スタッフ皆で車を降りて、近くにあった落ち葉や雑草を集めて泥の上に敷き、なんとか脱出することができました。
今回の学校保健活動は、同じJPFプログラムのもとミャインゴン村で給水設備の支援を行っているNGO、ピースウィンズ・ジャパンと合同開催。村の小学校で、一緒に衛生教育を行いました。まず、ピースウィンズ・ジャパンのスタッフの方が、清潔な水や食事、トイレの使用などについて説明。その後、NICCOの保健ボランティアは手洗いの指導を担当しました。
ボランティアが手を洗うことがなぜ大事なのか話し、正しい手洗いの方法を教えると、生徒たちはみな真剣。
理解できたか確認するため、「いつ手を洗うの?」と聞くと、みんな「ご飯の前!」「トイレに行った後!」と声をそろえて答え、「手を洗わないとどうなるの?」という質問には、「病気になる!」と元気に答えてくれました。
生徒の一人に、みんなの前で正しい手洗いのデモンストレーションをしてもらいました。石鹸をしっかり泡立て、7ステップに沿って丁寧に洗います。
この生徒が手を洗う前に、ウェットティッシュで軽く手を拭いてもらいました(写真左)。かなり手が汚れていたことがわかります。他の生徒からは笑いが起こりましたが、みんなの手もこのくらい汚れているかもしれません。こんな手のまま食事をしたり、目をこすったりしたら、病気になりそうです。
そして石鹸で手を洗った後、新しいウェットティッシュで手を拭くと、全く汚れが残っていませんでした(写真右)。しっかり手洗いをすることで、手がとてもきれいになった事がわかります。
ミャンマーの農村部では、下痢疾患のため脱水状態になり、命を落とす乳幼児がたくさんいます。私たちの事業地でも、子どもたちの間で下痢がよくみられています。きれいな水とトイレの使用、そして手洗いにより、これらの子どもたちの下痢は予防できたかもしれません。
村の人たちが、予防できたはずの病気に苦しむことがないよう、保健ボランティアは今後も衛生教育を続けていきます。