2017年09月26日(火)

エコサントイレの未来

LINEで送る

こんにちは!8月下旬からケニア事務所で活動している、NICCOインターンの田川みこです。
ケニアに到着して2週間。カラッとした晴天の中、穏やかに1日が始まり、夕方の土砂降りのスコールでアフリカを感じながら毎日を過ごしています。

▲街の様子。清々しい朝。

朝、車でブシアンガラ村に向かいます。
元気な挨拶と一人ひとりへの握手で1日がスタートする素敵な場所です。

▲ブシアンガラ村のケニア事務所。元気いっぱいのメンバーが集まります。

2014年11月から開始されたケニア事業は、エコサントイレの建設、水道システムの構築、植林と改良かまどの導入、農作物の生産と加工販売、女性のコミュニティ活動の5つから成り立っています。
現在は、今年11月の事業終了に向けて移管作業に入り、村の住民たちが中心となって活動に励んでいます。NICCOが撤退した後も、持続的に彼ら自身の力で活動を続けていくための、とても大切な時期です。

今回はメインプロジェクトでもある、エコロジカルサニテーショントイレ、通称エコサントイレの、とある建設現場をリポートします!
※1年前のレポートもぜひご覧ください(1)https://kyoto-nicco.org/projectblog/kenya160930 (2)https://kyoto-nicco.org/projectblog/kenya161021

ケニアでは古くから、ピットトイレと呼ばれるトイレが使用されてきました。

▲個人宅で使用されているピットトイレ

▲ピットトイレの内側

穴を掘って木材を乗せただけの簡素なものです。このトイレでは衛生状態が悪く、穴が埋まってしまうとまた別の場所にトイレを掘り直さなければならないだけでなく、強い雨が降った時には排泄物が土壌に流れ出し、環境汚染へと繋がってしまうこともあります。
そのため、この家庭でもエコサントイレの建設を決意してくれました。
事業開始からもうすぐ3年が経とうとする今、個人宅と公共施設を合わせて約150基目の建設です!

▲エコサントイレ建設現場

専門家に認定されたエコサンビルダーにより、丁寧に手作業で進められます。
ビルダーたちは建設中に気づいた問題を改善し続け、以前より建設過程に細かい工夫が凝らされるようになっています。

▲エコサントイレ建設中の様子

レンガを積み重ね、水を混ぜた砂でつなぎ合わせます。徐々に壁が高くなってきました。

▲ちょっと休憩。ほっと一息。

休憩を挟みながら、セメントで壁の表面を固め、もう少し高くレンガを積み、屋根やドア、階段を作り取り付けます。この5日後。ついに!完成しました!!わーい!

▲完成したエコサントイレ。立派。

建設後は再び家庭を訪問し、エコサントイレを正しく使用できているか、不備がないか、きちんと確認を行っていました。笑い合いながら近況を話す様子やエコサントイレについて真剣に説明する様子から、村の人たちの強い繋がりやエコサントイレへの期待が感じられ、あたたかい気持ちになりました。
きっとこれからも彼らはエコサントイレを大切に利用し、未来へと繋げてくれることでしょう。

そんなエコサントイレは、なんと。
衛生面だけでなく、農業の面でも大きな役割を果たすことができるのです!

これについては次回、学校の現場からお届けします!お楽しみに。


ケニア事務所インターン 田川みこ